振り返りとまとめ

このブログで読んだ本を並べてみました

100冊の本を読んで発達障害について考えてきました。私の中ではブログ全体がひとつのブリコラージュ、パッチワークのようなものです。最後に表紙を並べて全体を眺めてみたいと思います。って何だろう (講談社現代新書)" title="ソーシャルブレインズ入門――っ…

☆レビューのレビュー(その10)☆発達障害からみえるポスト・モダン

おかげさまで、目標の100冊を達成できました。ありがとうございます。 最後の一冊は脳の多様性についてでした。(→記事) 生物や文化の多様性については様々なテレビ番組などでも紹介され、私たちの認識も少しずつ変わってきています。思い出していただきた…

<番外編>自閉症を関係性の障害と考えると

前回、前々回と、自閉症は人と人との関係性の障害かもしれないというような話を書いているのですが、 関係性なんてものに実体はないんじゃないかという感想を持つ人もそれなりいいらっしゃるんじゃないでしょうか。関係性は目に見えないし、とらえどころがな…

<番外編>何を学習するかが遺伝している

関係性の発達を扱った本を2冊読みましたが、読んでいて思いだしたのが、 このブログのずいぶん最初の方で読んだ、 『人間は遺伝か環境か?遺伝的プログラム論 (文春新書)』(日高敏隆)です。 (→記事へ)鳥のひなを親鳥と隔離して育てるとさえずりを覚えな…

<番外編>あと3冊。もうひとつのブログも終了します。

97冊読んだことになります。発達障害をテーマに100冊の本を読むということを自分に課してきたわけですが、とうとう、あと3冊になりました。ご愛読ありがとうございます。このブログに平行して、もうひとつのブログ 晴れの日は、えっちらおっちら を進めてき…

<番外編>科学的理論とつきあう知恵

50歳を間近に再び学生をやっています。今期は『臨床心理学特論』の講義を聴いているのですが、うつ病(気分障害)について、教科書にこういう記述がありました。 原因不明の脳機能変調による典型的うつ病をはじめとして、脳血管障害の後遺症として現れる血管…

☆レビューのレビュー(その9)☆自分で自分を育てることは、できる

90冊を読み終え、100冊までとうとう残すところ10冊となりました。 ここまでの10冊は、本の内容をそのまままとめて伝えるブログからの脱皮を目指して、試行錯誤しながらいろんな記事を混ぜ込みました。読みにくい点があったかもしれませんが、お付き合いいた…

<番外編>脳機能障害の3つのレベル−私なりの考察−

前回に続いて、これも私なりの考察です。前回は、脳の機能障害は一生変わらないということを前提に論をすすめましたが、この部分を注目してみたいと思います。発達障害に関して、脳の機能障害であるという言い方がよく使われますが、いろいろな本や雑誌を見…

<番外編>自閉症のふたつのスペクトラム−私なりの考察−

前回とりあげた本『自閉症スペクトラム障害』(平岩幹男)(→記事)のなかに、 自閉症の「スペクトラム」についての平岩氏の考え方を述べた部分がありました(pp43-44)カナー型自閉症を例にとって説明してあります。同心円を描いて真ん中にコア群、その周り…

◆番外こらむ◇みんな違って、みんな<いい>?

皇居の正門前へ行ってきました。二重橋のあるところです。近くには官庁をはじめ、大手企業や銀行のビルも立ち並んでいますから、仕事で通りかかる人もたくさんいるのでしょうが、私は今まで、この場所には多分来ていないように思います。 東京駅の方からビル…

◆番外こらむ◇”原因帰属の誤り”を学んで思うこと

50歳手前になって、放送大学大学院で心理や教育を学んでいます。 今期学んだのは、『現代社会心理学特論』(森津太子)で、比較的新しい社会心理学の知見を網羅的に学びました。 私が大学を卒業したのは1980年代の半ばですが、教科書に出てくる研究のほとん…

<番外編>相容れない価値をバランスする感覚

一つ前の記事で取り上げた、『いまを生きるための思想キーワード (講談社現代新書)』(仲正昌樹)では、もうひとつ気になった項目がありました。「ケア」という項目です。倫理学では、「ケアの倫理」は、「正義論」と対立するか、相互相補関係にある(p.89)…

◆番外こらむ◇音楽の学習障害ってないよね。。

発達障害って何だろう、って考え始めてから、ずっと気になっていたことがあります。私は子どもの頃からコーラスをやっていますが、世の中には音の高さを認識しにくいと思われる人たちがいますよね。聞いた音と同じ高さで声を出して調子を合わせてくださいと…

☆レビューのレビュー(その8)☆発達障害とその周辺との境界線が見えない

とうとう80冊読みました。目標まであと20冊です。私は精神医学や心理の専門家ではありません。子育ての中で発達障害と出会い、あくまでもこの道の<しろうと>としての素朴な感じ方を大事にしながら、市販されている本を読みすすめてきました。発達障害とい…

☆レビューのレビュー(その7)☆発達障害は精神疾患なのか発達の個性なのか

この10冊を読みきるのは、なかなか大変でした。家族の状態や自分の立場が変わったことに加え、新しいことにもいくつか挑戦したことで、自分の生活パターンを作っていくことが難しいと感じました。ちょっとスケジュールが立て込むと体調を崩し、体力や集中…

☆レビューのレビュー(その6)☆21世紀の発達障害観を目指して

この10冊を読んでいる間に、義父が他界し、主人が失業(定年退職扱いです)しました。義父や主人については、これまで表面的にしか理解していなかったことが、もっと深く理解できる良い機会だったように思います。 この10冊では、新しい言葉を2つ学びま…

☆レビューのレビュー(その3)

10冊ごとに振り返りをしています。 ちょうど30冊紹介しました。そして、このブログを開設してからほぼ1年が経ちました。 最初はおっかなびっくり、手探りで始めたこのブログも、少しずつ成長しました。 最近の10冊および番外編は、すべて日本ブログ村の人…

☆レビューのレビュー(その1)☆

10冊読んだので、一休みして、振り返りたいと思います。 改めまして、フロびぃと申します。 現在40代後半の主婦です。社会科学系の大学を出て、工業用CADに関わる技術系の仕事をしていました。30歳ちょっと前に結婚し、その後は、専業主婦で、子ど…