2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

精神科の薬の歴史は精神科の病気の歴史

** 心の病の「流行」と精神科治療薬の真実 ロバート・ウィタカー(アメリカ) **アメリカのジャーナリストによって書かれた、精神科治療薬の歴史や背景についての報告です。著者がこの問題に取り組むようになったきっかけは、統合失調症の転帰について、…

受け止める大人の力と子どもの育ち

** 現代<子ども>暴力論 芹沢俊介 ** 25年ちかく前の1989年に出版された本で、私が読んだのは加筆、増補されて1997年に出されたものです。私より先に読まれた方もたくさんおられると思います。”イノセンス”というキーワードで、時代の中の子どもをめぐ…

イメージを育てることで脳と身体がつながっていく

** 脳のなかの身体 認知運動療法の挑戦 宮本省三 **認知運動療法は、イタリアで発案されたリハビリテーションの方法です。脳卒中の半身麻痺や高次脳機能障害などに効果が認められ、日本でも普及がはかられています。脳科学、哲学、発達心理学などを総合…

<番外編>科学的理論とつきあう知恵

50歳を間近に再び学生をやっています。今期は『臨床心理学特論』の講義を聴いているのですが、うつ病(気分障害)について、教科書にこういう記述がありました。 原因不明の脳機能変調による典型的うつ病をはじめとして、脳血管障害の後遺症として現れる血管…