2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

教育問題からみえる空間と時間と資源の感覚

** 欲ばり過ぎるニッポンの教育 刈谷剛彦+増田ユリヤ **教育問題に詳しい社会学者と、教育現場を取材してきたジャーナリストの対談です。刈谷氏は、題名のとおり、日本の教育は欲ばっていっぺんにやろうとしすぎだという主張をされています。そこに増田…

<番外編>アメリカから見た「空気が読めない」を気にする日本

ひとつ前の記事でとりあげた『ダイバーシティ』に、現代の日本社会の、「空気が読めない」人を排除する傾向について述べた部分がありました。私は50年近く生きていますが、この傾向が日本の社会全体に広がってきたのはここ10年ぐらいのことだと感じていま…

多様性を認める社会はひとりひとりの生きる力と深く関わっている

** ダイバーシティ 生きる力を学ぶ物語 山口一男/文 森妙子/挿絵 ** ダイバーシティという言葉が、多様性という意味で普及しつつあることは知っていました。もっと知りたいという軽い気持ちで手に取った本でしたが、泣きました。不思議な、素敵な本です…

<番外編>日本の精神医学と「脳」の関係について

ひとつ前の記事で取り上げた本『うつ病の脳科学』(加藤忠史)は、ある意図を持って書かれているようにも読めます。 現状の精神医療の問題点を克服するには、病理学に基づいて精神疾患の疾患概念を再構築し、科学技術に基づく新時代の精神科医療を実現しなけ…

「うつ」を脳科学の最先端から考える

** うつ病の脳科学 精神科医療の未来を切り拓く 加藤忠史 ** 発達障害の当事者で、うつを併発しておられる方は多数あります。また、親御さんがうつになるケースが多いというのも報告されているようですし、実際多いと感じます。うつとは何でしょうか。「…

うつが人間関係を壊す過程が見えてくると

** 「困った人」にひそむ「うつ」 性格の問題と片付けてしまう前に 下園壮太 ** かなり前に読んで、どうしても気になっていた本でした。著者は「うつ」に関する著書やDVDで知られるカウンセラー。純粋に「うつ」のことを書いた本です。でも、発達障害…