障害と個性

標準的な脳などどこにもない

** 脳の個性を才能にかえる 子どもの発達障害との向き合い方 トーマス・アームストロング(アメリカ) ** 障害じゃなくて個性と考えましょう、というようなフレーズをよく聞きますが、どこまで本音なのかわからないことがよくあります。優劣じゃなくて違…

過剰な記憶〜<ない>と<ありすぎる>の間

** 忘れられない脳 ジル・プライス バート・デイビス(アメリカ) ** ひとつ前の記事でとりあげた記憶障害の指揮者のことが、この本のなかで触れられていました(60ページ)。この本を書いたジル・プライスさんは、これとは全く正反対の症状で悩んでいる…

忘れたということをすっかり忘れてしまう脳

** 七秒しか記憶が持たない男 脳損傷から奇跡の回復を遂げるまで デボラ・ウェアリング(イギリス) ** ごく最近の出来事を忘れてしまうという現象は、認知症の症状として良く知られています。ご飯を食べたことをすっかり忘れるというような話です。でも…

あの文豪、あの映画監督もアスペルガー症候群!?

** 漫画でもわかるアスペルガー読本 編著:井上敏明 漫画:森野としお ** アスペルガー症候群の人は、数学や物理学、工学などが得意な人に比較的多く、文系でも知識の収集に徹していて人間の心理には疎く、世間知らずである、というイメージがあります。…

多数者と少数者の架け橋になる

** 色弱が世界を変える カラーユニバーサルデザイン最前線 伊賀公一 ** 『色覚障がい者』とマスコミでは表記しているようです。古くは、色盲といわれましたが、全く色彩感がないのではありません。多数派とは違って見えます。2002年までは小学校で色覚の…

良寛さんの書を味わう

** ほっとする 良寛さんの般若心経 加藤僖一 ** 良寛は、江戸時代の禅僧、歌人、漢詩人、そして書家として知られる人で、子供向けの伝記などにも紹介されています。童心になって子どもと遊び、子どもたちが日が暮れて帰ってしまっても、たった一人でかく…

障害であることは事実だが、同時に個性でもある

**まっくらな中での対話 茂木健一郎withダイアログ・イン・ザ・ダーク** 視覚障害者という人たちは、すぐ見分けがつくし、少なくとも、発達障害に比べれば、外から見て、わかりやすい、と言っても、怒られないと思います。でも、視覚障害者がどんな世界…

認知のタイプ 視覚と聴覚

** 天才と発達障害 ** 岡南 発達障害の勉強をはじめると、認知という用語に出会います。 認知というのは、それとわかる、という意味で、いろんな場合に使われているのですが、これが、専門用語となると、どういうことを指しているのか、イメージしにくいです…

映像思考とワーキングメモリ

人には、おもにことばを使って物事を考える人と、おもに映像を使って物事を考える人がいる、というような説を、聞いたことがあります。 実際は、ことば(耳)と映像(目)をつないでいる、素のままのイメージ(形がなくて質感のようなもの)があって、それを…

人にない感覚を持つということ

共感覚についての本を読みました。 日本ではとても知られているとはいえないので、初めて聞く方もおられると思います。 人間の感覚には、味覚や触覚、視覚、聴覚、嗅覚、などの種類があり、私たちは、それぞれの感覚を感じ分けることができます。 それらの感…

障害とまではいえないけどタイプ

以前から、私にもADHDぽい部分があるなぁと感じることはあったのですが、この本を読んで、すっきりしました。 「片づけられない!」「間に合わない!」がなくなる本―ADHDタイプの「部屋」「時間」「仕事」整理術作者: 司馬理英子出版社/メーカー: 大和出版発売…

そのように見える と そのようである の差

ずっと前から この本を読みたいと思っていました。 自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心作者: 東田直樹出版社/メーカー: エスコアール発売日: 2007/02/28メディア: ペーパーバック購入: 4人 クリック: 96回この商品を含むブロ…