☆レビューのレビュー(その2)

10冊ごとに振り返りをしています。ブログを始めてから20冊になりました。


改めまして、フロびぃと申します。夫、息子、義父母と住む、40台後半の専業主婦です。


私と発達障害とのかかわりを、姉妹ブログ『晴れの日は、えっちらおっちら』の方に書きました。こちらのリンクまたは、画面右のトラックバック欄から飛べますので、よかったらお立ち寄りください。


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前回の記事で、アメリカ人は自立性、日本人はかかわりを求める、と、書いたのですが、書いてみて、なんとなく、ピンと来ないことに気がつきました。


前回に取り上げた本の中で、自立と言う言葉が持つ意味は、自己決定ということです。自分で自分のことを決めることができるということ。


年を取って、ボケてしまったら、自分で自分のことを決めることができなくなるのがいちばんつらい。それが、アメリカ人。


それに対して、日本人は、ボケて、家族や周囲の人に迷惑をかけてしまうのがつらい。


アメリカに旅行したことがある方はご存知だと思いますが、レストランで朝食を頼むと、卵の焼き方やサラダのドレッシングなど、ひとつひとつ好みを聞いてきます。日本の感覚だと、おまかせの方が楽だったり、また、お年寄りには柔らかいものなどが、何も言わないでも出てきたりすると、サービスがいいな、と、思ったりするのですが、彼らは、自分で決められることの方が価値が高いと思っているようです。


この違いが、認知症についての考え方の違いにも現れてくるということを、本の著者は言っているようです。これは、おそらく、障害についての考え方の違いにも当てはまるでしょう。



私たちは、自立といったとき、すでに、迷惑をかけないということを、まず第一に考えているような気がします。高齢者、障害者は、周囲に迷惑をかける存在。だから、障害者の自立といったら、できるだけ自分のことは自分でして、周りの人に迷惑をかけないことを意味していたりします。経済的な自立も含めて。


自分で決められる人生があるか、という視点で、高齢者や障害者のことを考えてみると、なにか、別のものが見えてくるのかもしれません。


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発達障害、特に、アスペルガー症候群ADHDについて、大人になって診断される人が増えていますが、すでに二次障害を持っている人が多いこともあって、何が発達障害なのかあいまいな捉え方をされているような気がしています。


生きづらいのは、発達障害かも、といったフレーズでくくられると、結果的にはやややこしいように思います。


生きづらさの原因は、個人の能力や資質によるものと、生育環境や社会とのかかわりの複合的なものだと考えるのが妥当でしょう。何かひとつに原因を押し付けて安心するのは、心理的には楽ですが、正しい答えではないことが多いです。
>>個人攻撃の罠に気づく


発達障害の特性を、もっと的確にとらえることと、それが、環境要因とどう関わっていくのかということを分析することで、生きづらさから解放されるヒントが生まれてくるのではないかと思います。


そして、現在の社会状況の中に、特に障害特性といえるようなものが無くても、誰でも生きづらいものがあることを、見逃してはならないと思います。これが見えていないと、発達障害者の訴えが、誰でもあることを大げさに言っているようにしか聞こえてこないでしょう。
>>つながりたい自己




まだまだ読みたい本、紹介したい本が、山積みです。心理や医学を専門にしていないからこそ、見えてくるものを、できるだけやさしいことばで、記して生きたいと思います。わかりにくいところはどんどん指摘してくださいね。大歓迎です。






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